平和祈念・音楽念仏ギャザリング 

二万人を超える死者・行方不明者となった東日本大震災から4年の3月11日。
いまでも、被災の影響は続いています。福島原発のために故郷を離れた方が多く
いらっしゃいますが、そのお声を聞くたびに、私たちになにができるのだろうかと
思わずにはいられません。
いまも、どれほど多くの方々が、深い悲しみに沈んでいることでしょう、、。
また、戦後70年、3月10日は、この一日だけ でも10万人以上の死者がでた
東京大空襲の日でもあります。
なんのために、これほどの人間を虐殺しなくてはならなかったのか?
現在も世界では、毎日、争いのために多くの命が失なわれています。
7月からはじまるアースキャラバン※の一環として、京都・東京のタオサンガセンターで、
亡くなった方々の冥福を祈り、平和と救済を祈願するギャザリングを開催いたしました。
ギャザリングに参加された方の感想を掲載させていただきます。

代受苦という言葉があると、住職から聞いたことがあります。
人々のカルマを代わって引き受ける苦しみ(その存在)。震災の犠牲者も、
戦争の犠牲者も、、私たちが心を痛める他者の死のほとんどは、代受苦な
のではないかとさえ思えてきます。
わたしが、のうのうと自分のことにばかりに汲々となって生きているそのカルマを、
いまも誰かが引き受けているのではないか、、そんなことを考えます。
そうだと したら、それは避けられないのだとしたら、、少しでも何か建設的なことを
していきたいと思います。ひとりでも、誰かのために祈る人を増やしたいと思います。
この日は、予想していたよりもたくさんの人が東京センターを訪れ一緒にお念佛を
することができ嬉しく思いました。
中河妙水

自分の業と救われない魂の叫びと繋がっていました。
突然たたれた命は、絶望と怒り恨みや悲しみなどで閉ざされていて、
けれども如来様の大愛によって、灰色の閉じ込められた殻のようなものから、
明るい世界へと解放されて、許しと随喜心が深まって、幸せになっていく感じ
が広がっていきました。
輝きながら、微笑みながらありがとうといっているような気がしました。
川村法加

もしかしたら生き残った自分を責めている人がいるかもしれない。
だとしたら、どうか自分を責めないで欲しい。
その方々の心をどうか癒して下さいと願いながらお念佛しました。
震災で犠牲になった方々が如来様と一緒に優しく微笑んでいる姿が浮かんできました。
応援して下さっているのですね。
命をかけて私たちに教えてくださったこと。
子供たちへ安全な世界を残すために、私たち大人は何をしていくのか。
アースキャラバンの重要性も感じたお念佛となりました。
今村羽乙

今回のお念佛は、震災から5か月経ったころに直に見た南三陸町や気仙沼の
唖然とする光景や、映像で見た悲惨な光景に如来様の光があたるイメージをし、
人々の魂が救済されること祈願いたしました。
あの時の記憶が少しずつ薄らいできている自分がいます。生きている方も亡く
なられた方も、まだ、癒えていない方がたくさんいらっしゃると思います。これか
らも、そのような方々を少しでも癒していけたらと思いました。
堀内与生

久ぶりに行ったお念仏会。
一声合わせた途端、溶けて広がった。
心地よさに溶けて一体感に包み込まれた感じ。
きっと、皆の切なる祈りから生まれた空間。
皆のカルマを背負って亡くなった方々。
悪があるから、善がある。どちらも互いがないと分からない。
善悪は表裏一体。と、りょうきゅうさんの法話※の話しが浮かんだ。
最後のシェアで、参加されたある方が正直な心の内を話されるのを感じ、
心爽やかに成った。
石見倶麻

震災から4回目の3/11です。朝からTVでは被災された方の現状などが映っていました。
家族を亡くされた方の、受け止めきれないような体験談にズーンと重い気持ちになり
ました。、また何かできないものかと考えていました。
この日は、午後3時からの念仏ギャザリングでしたので赤ん坊の息子と一緒に
参加しました。震災で亡くなった方の霊が癒されますように、いま生きて心に傷を
負ってる方が少しでも安らかになりますようにと祈りました。
息子ははじめはぐずったり寝たりしていましたが、陽のお念仏※あたりからにこにこ
していました。癒されていく諸精霊たちが見えていたのだと思います。


(出産のため)久々のお念仏でみなさんに助けられてばかりでした。体力も気力も
戻さなければと思います。ありがとうございました。
高崎千紘

それは、いつにもまして、厳かな始まりでした。
始まり前のひと言から、参加したメンバー全ての緊張感が、静かに伝わってきました。
そして、いつも以上に気持ちを込めた、
ナ ム ア ミ ダ ブ ツ
自然と涙が頬を伝わっていきます。
それは、私の涙でしょうか?
それは、戦争を生きた祖母たちの涙でしょか?
それは、あの震災に苦しんだ知らない誰かの涙でしょか?

この涙が、全ての カナシミ を洗い流すことを祈りつつ。
そして、キャラバンに続く道を。
そして、未来へと続く道を。
そして、
浄土へと、、、
橋元大和

※アースキャラバン: 今年7月から始まる平和イベント
公式ホームページ

※りょうきゅうさんの法話: 毎週土曜日20:00からユーストリームで
配信している「法話ライブ」。 録画も見ることができます。
http://www.ustream.tv/search?q=taosangha

※陽の念仏: 浄土宗和田寺のお念仏には、陰・中・陽などがあり、それぞれに特有のメロディがあり祈願の内容が変化する音楽念仏です。